桂瀬

企画第9回(遠隔開催)レポート

今さらですが

第9回お題発表から約1年が経ってますね。終わってからだいたい半年ですね。なんで今これを書いているのかと自分でもわかりません。自宅のPC前に座って文章を打つのが久しぶりすぎて違和感すらあります。なんでレポートがこんなに遅くなったのかというと正直力尽きてやる気がなかった。ごめんなさい。

数値公開についても枚数自体はすでにTwitterで公開済みで、このページだけで公開するのはその他の会計だからみんな別にそれほど興味ないよねと思いながら、しかも今これを書きながら過去回の募集要項を誤って削除していたことに気づいて、休止どころか第9回が最後になりそうな予感がしてきてもう全部投げ出したくなってたりしますが、力を振り絞って数値だけはまとめたいと思います。

(とここまで書いたところでウェブアーカイブに第7回のデータの一部が残っていると教えていただいて生き延びる勇気がわきましたありがとうございます)

 

数値

 

第9回の実績

●参加数
 45サークル(46人)
 52種類

●受注数
 申込人数 42人
 総受注数 2069枚

サークル賞

●繰り越し
 22個

●新規提供
 17サークル

収支

 支払われた合計金額(boost含む) 17940円
 手数料 1995円
 匿名輸送費 740円

 企画収入 15205円

 通常輸送・梱包費 10076円
  クリックポスト248円×39件
  宅急便コンパクト(繰り越しサークル賞サイズ超過)304円×1件
  匿名配送50円×2件

カンパ額

 Boost機能等でのカンパ 4900円
 手渡し等別ルートでのカンパ 2000円
 計6900円

 企画収入15205円-通常輸送梱包費10076円+別ルートカンパ2000円=7129円

 

集める側参加方法(申込方法ページ)には「今回の企画の売上(支払手数料を除く)は全額イラスト作者に渡されます」と記載していましたが、boost等のカンパ分もそれに含めるのはちょっとカンパ側の意図と違うのかなと思うので、

(申込数42+タイトルカードの追加売上枚数1)×100円=4300円

を烏楽へ渡しました。

 残り2829円-レンタルポスト契約費8960円=-6131円 ということで今回の収支は無事マイナスになりました。

(冗談でも何でもなく、次回の見通しが付かない以上カンパを余らせたくなかったのでもともとそうなるような計算です)
(本当のことを言うとカンパ禁止って書こうかと思ったけど、もらえると想定してるみたいで……なんかねぇ?)

 前回の繰り越しカンパが12839円あるのでそこから補填して、細かいところでの経費レンタルポストへの交通費計2151円も引かせていただいて、

 残り4557円 を今後というか既にですが、継続頒布やテキレボEXの参加費・輸送費として活用させていただいています。

 最終結果マイナス想定の企画でしたが、多くの方からお気遣いいただいてしまい、プラス収支となっています。

 カンパいただいた方、もちろんそれ以外でも、作る側集める側双方で参加いただいた方々、ありがとうございました!

Special Thanks

 

サークル賞提供

※一部繰り越しを含んでいます。

 一服亭 いぐあなさん
 バロメッツ ひつじ綿子さん
 シュガーアイス まつのこさん
 甘露 草群鶏さん
 hs*創作おうこく。 せらひかりさん
 灰青 凪野基さん
 chiche-シシュ- 春木のんさん
 草幻社 梓野みかんさん
 秋水 志水了さん
 夢花探 ほたさん
 砂色オルゴール 維夏さん
 千美生の里 野間みつねさん
 天狗の会文芸部門分科会 岸本めるさん
 7’s Library ななさん
 可哀想な者倶楽部 御崎仲太郎さん
 アテナ戦記 橋本野菊さん

第9回分ポスカセット委託請負 ※予定含む

 こんぽた。 世津路章さん
 酔庫堂 七歩さん(ちょこっとブックカフェ)
 アメシスト 天海六花さん
 天狗の会文芸部門分科会 岸本めるさん(そこの路地入ったとこ文庫

チラシ配布協力

 Text-Revolutions準備会さま(Text-Revolutions Extraにて配布)

お題提供

 一服亭 いぐあなさん

テーマイラスト

 SiestaWeb 烏楽

その他、作る側・集める側で参加してくださった方々、カンパくださった方々、お付き合いくださり、本当にありがとうございました!!

第10回は見通しが立ちませんが、(若干古いけどサイトのアーカイブも残ってたし!)いつかは開催したいと思っています。
体力的に、そのとき「再開」となるか「最終回」となるかわからないと前置きした上で、それでも気が向きましたら、また是非ご参加いただければと思います。

忘れられないうちに戻ってこられることを願いつつ、
みなさま、またいつか。

ありがとうございました。

2021年5月8日  主催 桂瀬

お針子/寿 ちま

 

 

 

教会には特別なお針子が存在する
眠り姫の衣装を専用に仕立て上げるお針子
少女のままの姿であるためサイズは変わらず
衣装は作れば作るほど年数を越えていく

故にアンティークと呼ばれる物も少なくない
今では手に入らない生地、飾られているレースやビーズなど
それを管理するのも彼らの役目だ
ここで仕立てられた衣装の出来栄えは
最高の技術と賞賛されるが
専用であるために余程のことがない限り以外のことはしない

もう少し飾りをつけましょうよ
このレースなんてどうかしら?

お針子の会話が弾む

女の子は可愛くね
いつでもいつまでも可愛くだわ
姫様を可愛くするのは私達の役目
最近はほら
思い出したように言う

装いは大事だわ
そうね

ふふふふ

 

(画像が小さかったため本文は主催が書き起こしました)

Auther : 寿 ちま
Circle : らいとにんぐにゃんこ
Twitter : @lightningnyanko
紹介文 : 黒の史書第9話です

 

 

 

真白の衣装は甘く儚い/服部匠

 

 

 

Auther : 服部匠
Circle : またまたご冗談を!
Twitter : @tencus
紹介文 : 不思議なお菓子「魔法菓子シリーズ」より。衣装が変わるお菓子と、憧れのお話。※作中の「ムラング・シャンティイ」は「午前三時の音楽」高梨來さんイメージのツイノベより使用

 

 

 

晴れた日に/一福千遥

 

 

 

 

Auther : 一福千遥
Circle : 絲桐謡俗
Twitter : @ichihukuchiharu
紹介文 : 一福千遥と申します。「己をよろこぶもののためにかたちづくる」その裏にある気概や気迫、のようなものを書きたかったのが、この300字SSです。

 

 

 

乙女たちに寄す/一福千遥

 

 

 

 

Auther : 一福千遥
Circle : 絲桐謡俗
Twitter : @ichihukuchiharu
紹介文 : 一福千遥と申します。この日のためのとっておきのおしゃれ、それが歳月ののなかの、あたりまえの特権であればいいなあ、と思いながらこの300字SSを書きました。

 

 

 

ドレス/PAULA0125

 

 

 結婚はとても大切なものだけれども、結婚したからといって、全てのカップルが上手く行くわけではない。個々の幸せのために、別れなければならないのなら、私達はそれを認めるべきなのだ。
 …だからといって、私の初代先生(?)であるヘンリー8世のような再婚は、私もどうかと思う。あの時の為に私が生まれたなんて知った当時は、気が狂うかと思った。
「健やかなる時も、病める時も、富める時も、貧する時も、妻を愛し続けると誓いますか?」
「健やかなる時も、病める時も、富める時も、貧する時も、妻を愛し続けると誓いますか?」 それでも私は、女の姿で生まれたのだから、この白いドレスには、願わずにはいられない。
「それでは、誓いのキスをしてください。」
 ―――このキスが、二人が死に別れる時までも続きますように。この二人に、生涯に渡る結婚の秘跡が続きますように。

 

 

Auther : PAULA0125
Circle : いくそす。
Twitter : @H_tousokujin
紹介文 :  キリスト教各宗派擬人化小説と聖書二次創作専門サークルです。
 腐「女」子なら、やっぱりこれを書いておきたいですね!

 

 

 

神の子を装う/PAULA0125

 

 

  正月休暇なんてモノは、私の仕事にはない。それでも年が明けて最初の休日、今日は一日寝ていようと思っていた。正月に何故かうちに、あの方の父君が来ていてしかも泊まっていたのだが、そんな世話は妻に任せる。
 ピンポンピンポン、と、チャイムが鳴って、私は眠りを妨げられた。職業柄、音には敏感なのだ。妻は朝風呂に入っているらしく、出られないようだったので、仕方なく応対した。
「はい、どちらさま?」
 すると、幼い少女の声がした。
「おはようございます。『本当の』聖書の話を聞きたくありませんか?」
「??? すみません、クリスチャンとやらは妻で十分なので。」
「じゃ、パンフ入れときますので、後からでもご連絡下さい。」
 ゴミを入れるな、と思ったが、こんな小さな子を泣かせることもない。私は了承した。

 

 

Auther : PAULA0125
Circle : いくそす。
Twitter : @H_tousokujin
紹介文 :  キリスト教各宗派擬人化小説と聖書二次創作専門サークルです。
 羊の皮を被った狼にはご注意を。引き続き我々も声を挙げていきたいですね。

 

 

 

神を纏う/PAULA0125

 

 

  ―――その男は、私の住んでいるアパートによくやってきた。住んでいるのは殆ど借金漬けで、転居も禄に出来ないような貧乏人ばかり。皆単身者になって心も荒んでいた。
 私がそんなアパートに来たのは、八歳になり、私を引き取った方の親が死んでしまい、行き場がなくなったからだ。私は彼等と会わないよう、いつも時間をずらして帰宅した。
 私と彼が鉢合わせたその日はとても寒かった。私は何も買わずにコンビニにいることも出来ず、駐車場に座り込んだ。
「坊主、これ食っとけ。今日は飯がねえぞ。」
 そう言って、その男は私に肉まんを買って渡してくれた。いつも金色に光っていた手首に、小さな銀色の十字架がついた数珠が巻き付いていた。アレは一体なんだったのか、ずっと不思議だった。
私は信徒になってから、理解した。あの男は、やくざでありながら、神の輩だったのだ。

 

 

Auther : PAULA0125
Circle : いくそす。
Twitter : @H_tousokujin
紹介文 :  キリスト教各宗派擬人化小説と聖書二次創作専門サークルです。
 キリスト教で「着る」と言えばこれが一番一般に馴染みがなくて、かつ重要かなって。