ケルビム/PAULA0125

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 燃える炎が、私の背中を焦がしている。
 手と手を取り合い、新しい人生を歩む者達、また、東の彼方で新しい人生を歩む者。
 四十の四十倍、その又四十倍の世代を経て、いつか彼等は再び、私が守るこの門を潜るだろう。私はその時まで、ここで剣を掲げよう。
 例え、世界を水が覆い隠そうとも。
 例え、神の炎が町と人々を焼こうとも。
 例え、我が主人の愛し子が殺されようとも。
 私はここで、お前達を待っている。
 この門を潜る日を怯えるのではなく、楽しみとして生きるが良い。
 そうして、この門の入り口で人生を振り返った時、
「辛いことも楽しいこともあったけど、悪くはなかった。全く、良い人生だった。」
 そう言って、この門を潜るが良い。私は門を護りながら、その思い出を聞こう。
 神がそうお望みになっている。

 

 

Auther : PAULA0125
Circle : いくそす。
Twitter : @H_tousokujin
紹介文 :  キリスト教各宗派擬人化小説と聖書二次創作専門サークルです。
 ケルビムはエデンの園の入り口を守っていると言われる天使の階級の一つです。

 

 

 


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コメント

  1. いぐあな より:

    エデンの園の門番のケルビムさんですね。
    いつか神に許されて人がエデンに戻るとき、笑顔で迎えてくれそうです。

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