神の子を装う/PAULA0125

 

 

  正月休暇なんてモノは、私の仕事にはない。それでも年が明けて最初の休日、今日は一日寝ていようと思っていた。正月に何故かうちに、あの方の父君が来ていてしかも泊まっていたのだが、そんな世話は妻に任せる。
 ピンポンピンポン、と、チャイムが鳴って、私は眠りを妨げられた。職業柄、音には敏感なのだ。妻は朝風呂に入っているらしく、出られないようだったので、仕方なく応対した。
「はい、どちらさま?」
 すると、幼い少女の声がした。
「おはようございます。『本当の』聖書の話を聞きたくありませんか?」
「??? すみません、クリスチャンとやらは妻で十分なので。」
「じゃ、パンフ入れときますので、後からでもご連絡下さい。」
 ゴミを入れるな、と思ったが、こんな小さな子を泣かせることもない。私は了承した。

 

 

Auther : PAULA0125
Circle : いくそす。
Twitter : @H_tousokujin
紹介文 :  キリスト教各宗派擬人化小説と聖書二次創作専門サークルです。
 羊の皮を被った狼にはご注意を。引き続き我々も声を挙げていきたいですね。

 

 

 


コメント

  1. いぐあな より:

    本来なら、このご夫婦のように信仰は押し付け合うものではないですよね。
    こういう輩は信徒の方にも困った存在のようで。
    特に糸口に小さい子を使うとは、いけません。

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