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整理していた書棚から、ぽとりと、四角いものが落ちる。 床に落ちたそれは、すっかり色褪せてしまった、小さな封筒。差出人の名も、宛先さえも、判別できなくなってしまっている。だが、手作りらしく少し歪んだその封筒の形だけで、昔の記憶が引き出される。……あの人がくれた、手紙。 躊躇いながらもそっと、床に落ちたその封筒を拾い上げる。この封筒の封を破り、中の手紙を読んでいたならば、今頃は。そう考え、首を横に振る。いや、あの人には、私のいないところで幸せになって欲しかった。その思いは、今も、変わらない。だから。 手の中の封筒を、そっと横に投げる。 薄汚れてしまった封筒は、書棚側のくず入れにすとんと、収まった。
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| Auther : 風城国子智 Circle : WindingWind Twitter : @sxisato 紹介文 : 子智さんには珍しく、(多分)現代もの、です。 |
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